上腕骨外科頚骨折における内側の骨折部位と術後骨頭内反転位の関係
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説明
上腕骨外科頚骨折において,内側の骨折線が解剖頚付近を通るものも多く経験する.本研究の目的は,内側の骨折部位と術後骨頭内反転位の関係を調査することである.対象は上腕骨外科頚骨折に対して髄内釘固定を行い,術後1年以上経過観察可能であった54例54肩とした.内側の骨折部位が解剖頚から末梢8mm未満のもの(中枢群)24肩,それより末梢を通る(末梢群)18肩,内側が粉砕した(粉砕群)12肩の3群に分類した.術直後と最終の単純X線で頚体角を測定し,その変化を骨頭内反転位とした.最終診察時のJOA スコアと屈曲・外旋・内旋の自動可動域を調査した.末梢群と比べ中枢群と粉砕群は,それぞれ有意に骨頭内反転位していた.JOAスコアと自動可動域は3群間で有意差はなかった.上腕骨外科頚骨折において、内側の骨折が粉砕したものだけでなく,解剖頚付近を通るものは術後骨頭内反転位を来たしやすいと考える.
収録刊行物
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- 肩関節
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肩関節 42 (2), 454-457, 2018
日本肩関節学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763042240256
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- NII論文ID
- 130007481092
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- ISSN
- 18816363
- 09104461
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可