スギに樹液流速測定法を適用する場合のセンサー有効期間

  • 飯田 真一
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 森林防災研究領域
  • 竹内 真一
    南九州大学 環境園芸学部(現 東海大学海洋学部)
  • 荒木 誠
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 森林防災研究領域
  • 清水 貴範
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 森林防災研究領域
  • 野口 正二
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 森林防災研究領域
  • 澤野 真治
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 森林防災研究領域
  • 金子 智紀
    秋田県林業研究研修センター

書誌事項

タイトル別名
  • Duration of Available Sap Flux Density Data Measured by Sensors Applied to Japanese Cedar
  • スギ ニ ジュエキ リュウソク ソクテイホウ オ テキヨウ スル バアイ ノ センサー ユウコウ キカン

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抄録

<p> 樹液流速(SFD)測定法による過小評価を避けるために,これまで1成長期間あるいは1年ごとの計測センサーの交換が推奨されてきた.しかし,過小評価の検出方法については詳しい情報が乏しい現状にある.そこで,本研究では,大気飽差(VPD)とSFDの関係に基づく過小評価の検出方法を提案し,関東地方の筑波森林水文試験地および東北地方の長坂試験地に生育するスギを対象として計測されたデータを用いて検証した.その結果,この検出方法はGranier法,Heat Ratio法およびHeat Field Deformation法について有効であることが確認された.過小評価の原因はセンサー周辺の辺材部含水率が低下したことであり,センサー周辺を迂回するように樹液の流れが変化したことが示唆される.筑波森林水文試験地では52個のGranier法センサーの62 %,長坂試験地では64個のうち86 %についてセンサーの有効期間が365日以下であった.このことから,スギを対象として通年の計測を行う場合,1年を待たずにセンサーの換装が必要となる可能性を認識し,計測デザインを検討する必要がある.</p>

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参考文献 (27)*注記

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