少数方向撮影による胸部トモシンセシスの可能性

DOI
  • 堀 拳輔
    北里大学 大学院 医療系研究科 医科学専攻
  • 董 居忠
    つくばテクノロジー株式会社
  • 岡本 啓公
    北里大学病院 放射線部
  • 関 将志
    北里大学病院 放射線部
  • 村石 浩
    北里大学 大学院 医療系研究科 医科学専攻
  • 齊藤 典生
    つくばテクノロジー株式会社
  • ティティ ルイン
    北里大学 大学院 医療系研究科 医科学専攻
  • 原 秀剛
    北里大学 大学院 医療系研究科 医科学専攻
  • 渡辺 宝
    北里大学 大学院 医療系研究科 医科学専攻 首都大学東京 大学院 人間健康科学研究科
  • 橋本 雄幸
    杏林大学 保健学部
  • 王 波
    つくばテクノロジー株式会社
  • 武田 徹
    北里大学 大学院 医療系研究科 医科学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Possibility of chest tomosynthesis with small number of projection

抄録

<p>[目的]先進国では、肺がんによる死亡者数が第1位である。胸部単純X線像では、肺腫瘤は肋骨や縦隔の重複による見落としが多く、CTは胸部病変検出の重要な検査法であるが、被ばく線量が多い。トモシンセシスは、X線管を機械的に移動させ、制限された角度30~74方向の投影像から、断層像を再構成でき、解剖学的構造の重複を減らし、CTと比べて被ばくを低減できる。一方、撮影方向数を減らし、固定したX線管でトモシンセシスができれば、短時間撮影とシステムの簡略化が可能である。本研究では、少数方向撮影による胸部トモシンセシスの可能性について検討した。[方法]種々の模擬結節を含む胸部ファントムを1°毎に360°回転させ、単純X線撮影装置で撮影した。逆投影法で4, 6, 8, 16, 32, 64方向撮影によるトモシンセシス像を再構成し、視覚及びコントラストノイズ比(CNR)、Artifact Spread Function(ASF)を用いて定量的に評価した。[結果]4方向トモシンセシス像で、視覚的に10mm以上の模擬結節を明瞭に描出できた。各方向からの線量を一定とした条件での本研究では、線量が16倍増える従来の64方向像を基準とした時、4方向像のCNR比は34%となったが、線量増加に伴うSNRの影響を考えると、CNR値は妥当な数値と考えられた。ASFを用いた奥行き分解能評価では、4方向像は64方向像と比べて良好であった。[結論]4方向トモシンセシスは肺内結節検出技術として臨床応用できる可能性が示唆された。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual56 (Abstract), S270-S270, 2018

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763046987264
  • NII論文ID
    130007483836
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual56.s270
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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