DRY & WET:界面不安定性による微小管と多糖の<i>in vitro</i>散逸構造

  • 桶葭 興資
    北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科環境・エネルギー領域

書誌事項

タイトル別名
  • DRY & WET: <i>In vitro</i> Dissipative Structures of Microtubules and Polysaccharides by Interfacial Instability
  • DRY & WET : 界面不安定性による微小管と多糖のin vitro散逸構造
  • DRY & WET : カイメン フアンテイセイ ニ ヨル ビショウカン ト タトウ ノ in vitro サンイツ コウゾウ

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抄録

自然界を見渡すと,美しいパターンが目に見えるレベルで数多くある.たとえば生体組織は小さな分子から自己組織化によって創られ,実に緻密でマクロな幾何学構造を有している.これは,物質そのものにだけ由来している訳ではなく,外的な環境変化が強く作用した結果である.生命が長い時間をかけて環境に適応しながら進化した結果,多様なパターンやリズムが生まれている.一方,人工的に合成された分子から物理環境を制御してパターンを創り出す研究は歴史的に長いものの,自然界の物理的・幾何学的因子を掌握するに至っていない.本報では,生体高分子のin vitro環境下における空間パターン形成の制御,とくに,微小管や多糖の粘性液体からマクロな幾何学構造を形成する現象について紹介する.ここで,「なぜ」「どのように」「何のために」パターンをつくるのかを解明できれば,生体適合性と環境適応性を併せもつ材料設計法が見いだせる.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 75 (5), 396-405, 2018-09-25

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (34)*注記

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