-
- 末吉 昌宏
- 森林総合研究所九州支所森林動物研究グループ
書誌事項
- タイトル別名
-
- Tephritid flies (Diptera) and forest vegetation of Shikoku, Japan
- シコク ノ ミバエカ(ソウシモク)コンチュウソウ ト シンリンショクセイ
この論文をさがす
説明
1925年から2011年までに採集された標本を用いて,四国のミバエ類の分布記録の更新を行った.また,四国の森林植生の垂直分布とミバエ類の地理的分布に注目して四国のミバエ相の特徴を明らかにした.新記録11種を含め,四国から79種のミバエ類を明らかにした,それらは四国に分布するミバエ類の種数の90%に達していると考えられる.四国のミバエは四国の代表的な自然植生と代償植生に広く分布しているが,ミバエ類の種構成は自然植生と代償植生の間よりも潜在自然植生の間,特にヤブツバキクラスとそれ以外の間で異なること,が明らかになった.徳島・愛媛・高知県の山地に見られる自然植生は,四国のミバエ類群集の中核となる種群の生息地であると考えられた.石鎚山系,高城山周辺地域を含むこれらの地域はヤマケブカミバエ,シシウドハマダラミバエ,クロミスジハマダラミバエの分布の南限としても重要である.これらの地域の自然植生の保護は,四国のミバエ群集の中核および地理的に孤立した個体群を維持するために重要であると考えられた.
収録刊行物
-
- 昆蟲.ニューシリーズ
-
昆蟲.ニューシリーズ 15 (4), 212-231, 2012-10-05
一般社団法人 日本昆虫学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282763047595136
-
- NII論文ID
- 110009865376
-
- NII書誌ID
- AA11248127
-
- ISSN
- 24320269
- 13438794
-
- NDL書誌ID
- 024055144
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可