アマギエビスグモ Lysiteles coronatus(クモ目 : カニグモ科)の雌による卵嚢保護の効果

  • 二見 恭子
    北海道大学大学院農学研究科生物生態学体系学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Egg Sac Guarding by the Female of Lysiteles coronatus (Araneae : Thomisidae)
  • アマギエビスグモ Lysiteles coronatus クモモク カニグモカ ノ メス ニ ヨル ランノウ ホゴ ノ コウカ

この論文をさがす

説明

アマギエビスグモを材料として, 母親の保護が卵嚢の生存におよぼす効果と, 母親自身が保護中に受けるコストを定量化した.1) アマギエビスグモの雌は葉を折り曲げて作った卵室内で卵嚢を保護する.2) 雌を卵嚢から取り除くと, 卵嚢の生存率は大きく下がった.雌を取り除いた卵嚢の死亡原因は, ほとんどが捕食によるものであった.高い捕食圧がアマギエビスグモの雌の卵嚢保護行動を維持していると考えられる.3) アマギエビスグモの雌は, 卵嚢を保護することで体重を有意に減少させ, 10日間の保護前後の体重差は約11%であった.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (24)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ