書誌事項
- タイトル別名
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- Starting Position of Upper Extremities during Rising Motion
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説明
基本動作に関係する評価基準は,体系化した基準が定着しづらいものの一つである。本研究では,基本動作の中の起き上がり動作に注目し,肩関節の位置関係が起き上がり動作にどのような影響を及ぼすか検討した。対象者は,健常男性10名(平均年齢21.3 ± 1.77歳,平均身長171.3 ± 3.97cm,平均体重66.5 ± 10.4kg)であった。また,健常者と症例との比較検討のために,女性2例のデータを採取した。計測は表面電極を大円筋,棘下筋,菱形筋,腹直筋に貼付し,肩関節周囲筋および体幹屈筋の筋活動量を測定した。条件は,起き上がり動作時に肩関節外転角度を設定した場合と,通常の起き上がり動作時の肩関節の位置で行った場合で比較検討した。肩関節設定角度は10,30,60,90,120度の5つの角度で実施した。統計処理はχ2独立性の検定をした後スペアマンの順位相関を用いた。結果より健常男性では,棘下筋(p < 0.05)と菱形筋(p < 0.01)について,設定角度と筋活動量の大小順位の間に相関関係が認められた。また,女性2例では通常の起き上がり動作の位置で,他の条件に比べ,筋出力が低い傾向がみられた。そして,症例の傾向としては各筋出力量の動作のパターン化が生じ,肩関節外転の設定位置により影響されていることが示唆された。
収録刊行物
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- 理学療法学
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理学療法学 27 (5), 157-161, 2000-07-31
一般社団法人日本理学療法学会連合
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763048681472
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- NII論文ID
- 110003996876
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- NII書誌ID
- AN10146032
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- ISSN
- 2189602X
- 02893770
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可