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- 北村 匡平
- 東京大学大学院学際情報学府博士課程 日本学術振興会 立教大学異文化コミュニケーション学部 都留文科大学文学部
書誌事項
- タイトル別名
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- The Transformation of Value toward Film Stars:
- 映画スターへの価値転換 : 1950年代のスクリーンにおける観客の欲望モードの文化的変遷
- エイガ スター エ ノ カチ テンカン : 1950ネンダイ ノ スクリーン ニ オケル カンキャク ノ ヨクボウ モード ノ ブンカテキ ヘンセン
- 1950年代のスクリーンにおける観客の欲望モードの文化的変遷
- The Cultural Transition of the Mode of Desire on Screen in the 1950s
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抄録
<p>敗戦から1950年代にかけて, 大衆娯楽として最も隆盛していた映画は, 多くの国民的スターを輩出した. この時代のスターダムにおけるスターイメージの変遷とそれを価値づける言説に, 大衆の欲望モードの変化がみられるのが1955年頃である. 本稿は, 原節子と高峰三枝子に代表される占領期的な欲望を体現する‹理想化の時代›から, 1955年以降の若尾文子を代表とする‹日常性の時代›への推移を見取り図として, 映画スターに対する大衆の欲望モードの偏差を浮上させることを目的とする.</p><p>この転換期, 大衆の集合的欲望を最も引き受けていたのは若尾文子であった. 超俗的な美貌をもった占領期のスター女優とは異なり, 若尾文子を価値づける言説は, 「庶民的」「親近感」「平凡」であり, 大衆の‹日常性›を体現するペルソナを呈示していたからこそ彼女はスターダムの頂点にのぼりつめることができた. 本稿は, 娯楽雑誌におけるスターの語られ方を分析することによって, 経済発展だけでは説明できない言説空間の変容を捉える. そこで見出されるのは, 占領期の‹理想化›された社会を象徴するスターへの反動として, 大衆文化を具現する‹日常›の体現者を称揚する言説構成である. スターを媒介にして自己を見つめ返すようなまなざしの構造が生成する1950年代中頃, 若尾文子は「平均的」であることによって大衆の‹日常性›を演じ, 若者の「リアリティ」を体現したのである.</p>
収録刊行物
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- 社会学評論
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社会学評論 68 (2), 230-247, 2017
日本社会学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763050284928
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- NII論文ID
- 130007494057
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- NII書誌ID
- AN00109823
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- ISSN
- 18842755
- 00215414
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- NDL書誌ID
- 028605371
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可