屋内転倒事故におけるヘッドバンドの頭部防護効果

  • 韓 露
    首都大学東京大学院システムデザイン研究科知能機械システム学域
  • 張 月琳
    青山学院大学大学院理工学研究科
  • 中楯 浩康
    首都大学東京大学院システムデザイン研究科知能機械システム学域
  • 青村 茂
    首都大学東京大学院システムデザイン研究科知能機械システム学域
  • 松井 靖浩
    独立行政法人自動車技術総合機構交通安全環境研究所自動車研究部

書誌事項

タイトル別名
  • The protective effect of headband in indoor head traumatic accidents caused by fall
  • オクナイ テントウ ジコ ニ オケル ヘッドバンド ノ トウブ ボウゴ コウカ

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抄録

屋内での転倒により引き起こされる頭部外傷事故が数多く報告されている。本研究は数値シミュレーションを用いて、転倒により引き起こされる頭部外傷に対してヘッドバンドの防護効果を定量的に評価した。まずヒト全身数値モデルを用いて転倒動作を再現し、その内の衝突部位が前頭部、側頭部、頭頂部、後頭部になるケースよりそれぞれ1 ケースを選定した。選定された4 つのケースにおいて、頭部有限要素モデルを用いてタイルと木製フローリングの2 種類の床面を想定して、ヘッドバンドなしとヘッドバンドありの2つの場合での頭部と地面の衝突時の挙動を再現し、頭部の力学的応答を計算した。これらの値を基に、骨折、脳挫傷、脳震盪の発症リスクを算出し比較した。その結果、転倒姿勢や床の種類により防護効果に差があるが、総じて、各種の頭部外傷発症リスクは低くなり、ヘッドバンドは防護効果があることが示された。

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