免疫チェックポイント阻害剤の治療奏功性を決定するHLA-I遺伝子型
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- 山崎 哲
- (国研)理化学研究所生命医科学研究センター
抄録
われわれの体に備わっている「免疫」は,自己と非自己を区別し,体外から侵入した病原体やがん細胞などを排除する働きを有している.しかしながら,がん細胞は免疫抑制物質の産生,腫瘍組織への免疫抑制細胞の誘導,体細胞変異によるがん抗原を提示するヒト組織適合抗原(human leukocyte antigen: HLA)の消失,免疫細胞の活性化を抑制する免疫チェックポイント機構分子の発現などを介して免疫回避を行う.近年,がん治療においてCTLA-4(ヤーボイ),PD-1/PD-L1(オプジーボ)を標的とする免疫チェックポイント阻害剤(immune checkpoint blockade: ICB)の有効性が明らかになってきており,ICB治療の奏功に関連する因子を見いだすことが課題となっている.ICB治療における抗腫瘍活性はキラーT細胞と,キラーT細胞へがん抗原を提示するHLA-I依存的であることが報告されている.本稿では,HLA-Iの遺伝子型とICB治療の奏功について詳細に解析した論文を紹介する.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Vinay D. S. et al., Semin. Cancer Biol., 35, S185-S198(2015).<br>2) Gubin M. et al., Nature, 515, 577-581(2014).<br>3) Chowell D. et al., Science, 359, 582-587(2018).<br>4) Riaz N. et al., Cell, 171, 934-949(2017).
収録刊行物
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- ファルマシア
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ファルマシア 54 (11), 1083-1083, 2018
公益社団法人 日本薬学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763061320064
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- ISSN
- 21897026
- 00148601
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可