オブジェクト指向属性文法OOAGと高階属性文法のレコード計算による形式化

  • 権藤 克彦
    東京工業大学情報理工学研究科計算工学専攻
  • 片山 卓也
    北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • On Formalization of Object Oriented Attribute Grammars OOAG and Higher Order Attribute Grammars Using Record Calculus
  • オブジェクト シコウ ゾクセイ ブンポウ OOAG ト コウカイ ゾクセイ ブ

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説明

<p>本論文では,まずCardelliのレコードとλ計算に基づいて,属性文法の表示的意味を与える.この表示的意味は,属性つき木を入れ子のレコードで表現した簡潔で自然な意味づけとなっており,属性つき木の構造の情報を損なわないことが特徴である.これまでの属性文法の表示的意味は属性つき木中の属性への付値として与えられている.これに対して,我々の表示的意味は属性つき木自体を意味の直接の対象とする. 構造指向開発環境の記述を目的とする,属性文法に基づく計算モデルは,導出木の一部の変形を仮定しているものが多い.我々の表示的意味はこれらの計算モデルの形式的な定義の基礎となることを目的としている.その一例として,我々の表示的意味を拡張して,計算モデルOOAGと高階属性文法に形式的な定義を与える.これらはどれも「属性つき木に対する属性値に依存した変形」が可能な計算モデルである.この形式化の結果として,高階属性文法とOOAGとの属性つき木の変形の概念の違いを形式的に議論することが可能となる.OOAGは,高階属性文法とは異なり,次の状態を決定する関数により属性つき木の変形をモデル化していることを明らかにする.</p>

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