<b>頭蓋形成術後に神経症状の顕著な改善を認めなかった脳梗塞例</b>

DOI
  • 加藤 將暉
    国家公務員共済組合連合会 虎の門病院分院 リハビリテーション部
  • 植木 亜希
    国家公務員共済組合連合会 虎の門病院分院 リハビリテーション部
  • 城野 加奈子
    国家公務員共済組合連合会 虎の門病院分院 リハビリテーション部
  • 足立 真理
    国家公務員共済組合連合会 虎の門病院分院 リハビリテーション部
  • 後藤 恭子
    国家公務員共済組合連合会 虎の門病院分院 リハビリテーション部
  • 大賀 辰秀
    国家公務員共済組合連合会 虎の門病院分院 リハビリテーション科
  • 乳原 善文
    国家公務員共済組合連合会 虎の門病院分院 腎センター内科
  • 井田 雅祥
    国家公務員共済組合連合会 虎の門病院分院 リハビリテーション部
  • 高杉 潤
    千葉県立保健医療大学 健康科学部 リハビリテーション学科 理学療法学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • <b>—神経症状及びリハビリテーションの経過—</b>

抄録

<p>広範な脳梗塞に対して内科的治療で脳浮腫の制御が困難な場合、脳ヘルニアを回避する救命手段として外減圧術が施行される。一方で頭蓋骨欠損状態の長期化は、大気圧による脳の圧迫により様々な神経症状の増悪(頭蓋骨欠損症状)を招き、頭蓋形成術により神経症状が改善するとされている。症例は40歳代の男性で、診断名は微小変化型ネフローゼ症候群に伴う左中大脳動脈領域梗塞。第3病日に外減圧術、第113病日に頭蓋形成術が施行された。頭蓋形成術後の神経症状の変化について、先行研究のような術後早期の顕著な改善はなく、長期経過で緩徐な改善を示すにとどまった。その要因として、頭蓋形成術前のCTにおいて大気圧の圧迫によるmidline shiftは認めず、頭蓋骨欠損症状が重篤ではなかったことや、微小変化型ネフローゼ症候群の加療の方針により頭蓋形成術が遅延し、脳血流改善の好影響を受ける時期を逸したことが考えられた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763061686656
  • DOI
    10.24799/jrn.160215
  • ISSN
    24323489
    13490044
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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