気仙沼湾における貝毒原因プランクトンの移流に関する観測とシミュレーション検討

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タイトル別名
  • OBSERVATION AND SIMULATION STUDY OF TRANSPORT MECHANISM OF PLANKTON CAUSING SHELLFISH POISONING IN KESENNUMA BAY
  • ケセンヌマワン ニ オケル カイドク ゲンイン プランクトン ノ イリュウ ニ カンスル カンソク ト シミュレーション ケントウ

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抄録

気仙沼湾を対象として,貝毒原因プランクトンAlexandrium tamarenseの分布と流動の関係を,現地観測と三次元流動シミュレーションから検討した.2013年はA. tamarenseが気仙沼港の奥部で発生して大島瀬戸へ移流したと推測された.2014年の計数データからA. tamarenseの移動指数を作成し,大島瀬戸における平均流速との関係を調べたところ,正の相関が認められた.以上から,A. tamarenseは1週間程度かけて湾奥から湾内全域に拡散すると推測された.三次元流動シミュレーションにより,中立浮遊粒子を気仙沼港奥部の底層に配置して,その挙動を調べた.粒子は気仙沼港内で鉛直循環流により表層に巻き上げられてから南部に移流し,2日後には西湾を下るものが33 %,大島瀬戸へ移動するものが12 %になった.渦鞭毛藻類の日周鉛直移動を考慮することで,移動メカニズムを把握できる可能性が示唆された.

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