富栄養化した沿岸域における静止海色衛星を用いた塩分推定手法の提案

  • 比嘉 紘士
    横浜国立大学 大学院都市イノベーション研究院
  • 福田 智弘
    株式会社大林組 東北支店常磐道広野工事事務所
  • 中村 由行
    横浜国立大学 大学院都市イノベーション研究院
  • 鈴木 崇之
    横浜国立大学 大学院都市イノベーション研究院

書誌事項

タイトル別名
  • A SALINITY ESTIMATION METHOD USING GEOSTATIONARY OCEAN COLOR IMAGER IN EUTROPHICATED COASTAL AREAS
  • フ エイヨウカ シタ エンガンイキ ニ オケル セイシカイショク エイセイ オ モチイタ エンブン スイテイ シュホウ ノ テイアン

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抄録

本研究では,富栄養化した沿岸域において静止海色衛星COMS/GOCIの衛星画像から有色溶存有機物の光吸収係数(aCDOM)を推定し,aCDOMと塩分との関係を利用して塩分の空間分布を推定する手法について検討した.東京湾湾奥部における光学特性の実測値に基づき構築されたBio-Opticalモデルを用いて,クロロフィルa(Chl-a),non-algal particles(NAP)の変化に対するaCDOM推定精度の検証を行った.その結果,クロロフィルa(Chl-a)が低濃度のときにリモートセンシング反射率の比Rrs(660 nm)/Rrs(490 nm)に基づくaCDOM推定モデルが有効であり,高濃度の場合,Rrs(550 nm)/Rrs(660 nm)に基づくモデルがaCDOMを適切に推定できることが分かった.そこでGOCIの衛星画像に,従来提案されている現場同期型FLHを適用しChl-aを予め推定し,Chl-aの空間分布を閾値として用いて,2のモデルを切り替えてaCDOMを推定する手法を考案した.塩分の実測値と推定値を比較したところ,R2=0.71,RMSE=1.04(N=114)となり,従来手法よりも高い精度で塩分を推定することが可能になった.

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参考文献 (11)*注記

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