カレンダ技術の変遷と最新動向

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タイトル別名
  • Latest Technology and History of Calender Section
  • カレンダ ギジュツ ノ ヘンセン ト サイシン ドウコウ

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説明

<p>カレンダリングは,紙の仕上工程において品質向上に寄与する基本的な要素の一つであり,特に印刷用紙に於いてはその印刷適正の向上を図る為,表面を平滑にすること,また紙に光沢を与えることが紙に付加価値を与える上で重要である。紙の表面性を向上させ,紙を均一化する工程は製紙が始められた時代から行われ,製紙が始まった中国では,乾燥した紙を滑らかな石で擦って紙の表面性を高めていたが,印刷方法が開発された時,シート状で生産された紙の束を滑らかな鋼板で挟み込み圧縮する工程が行われていた。このユニットが最初のカレンダ装置と考えられているが,近年でのカレンダの方式は,紙の厚みを均一にし易い硬質性ロールと硬質性ロールを組み合わせたハードニップカレンダと,紙の厚みよりも密度の均一化に優れている硬質性ロールと軟質性ロールを組み合わせたソフトニップカレンダに大別される。抄紙機及び塗工ラインの高速化,効率化,製造品種特有の要求事項を満足するべく様々な技術が開発され現在に至っているが,同時に投資費用と操業費用の削減,省エネルギー,省資源が求められている。</p><p>本稿ではこうした目的に適った最新カレンダ技術として,嵩高カレンダリングのために新たに開発したアクア冷却技術,目的・用途を限定することで構造,仕様を簡潔にして経済性を前面に出したOptiCalender Compactについて紹介する。</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 72 (9), 988-996, 2018

    紙パルプ技術協会

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