書誌事項
- タイトル別名
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- Efficacy of VIABAHN for the Re-entry of the Right Renal Artery in the Case of Chronic Type B Thoracoabdominal Dissected Aneurysm
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抄録
<p>今回われわれは,下行大動脈にエントリーを有する慢性B型解離の偽腔の拡大に対して,偽腔から起始する右腎動脈に対してVIABAHNを用いて再建およびリエントリー閉鎖を行ったうえで,TEVARによるエントリー閉鎖を施行した症例を報告する.症例は78歳,男性.発症時期不明のB型解離に対して過去に2回のTEVARによる治療歴がある.外来フォロー中に残存偽腔の拡大傾向を認め,胸部下行大動脈の最大径が58 mmとなったために手術適応となった.大動脈造影CTでは胸部下行大動脈に明らかなエントリーを有し,右腎動脈は偽腔から起始しており,その根部はリエントリーを形成していた.その他の腹部分枝はすべて真腔から起始し,また,術前大動脈造影検査にて,右腎動脈起始部以外に明らかなリエントリーは認めなかった.手術は,VIABAHNを腹部大動脈真腔から偽腔を通過して右腎動脈に留置したうえでTEVARによるエントリー閉鎖を行った.術後経過良好で,脊髄梗塞等の合併症を認めることなく,偽腔は完全に血栓閉鎖され,右腎動脈血流も良好であった.術後10日目に独歩退院となった.術後10カ月目のフォローアップのCTでは血栓化偽腔の縮小傾向を認めた.慢性大動脈解離に対するTEVARにおいては,エントリーおよびリエントリーの位置等によっては,偽腔血流が残存して,期待どおりの大動脈リモデリングが得られない症例が存在する.特に腹部分枝が解離によりパンチアウト状態でリエントリーを形成している症例では,分枝は偽腔起始となり,TEVARによるエントリー閉鎖だけでは不十分となる可能性がある.今回われわれの経験した,偽腔から起始する右腎動脈に対してVIABAHNを用いて再建およびリエントリー閉鎖を行ったうえで,TEVARによるエントリー閉鎖を行う方法は,慢性B型大動脈解離における偽腔拡大に対するTEVARにおいて有用な方法である可能性があり,報告する.</p>
収録刊行物
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- 日本心臓血管外科学会雑誌
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日本心臓血管外科学会雑誌 47 (6), 293-297, 2018-11-15
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763072058368
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- NII論文ID
- 130007538084
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- ISSN
- 18834108
- 02851474
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可