流動化する社会関係,固着化する仲間集団
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- 土井 隆義
- 筑波大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Liquefaction of social relationships, solidification of fellowship groups:
- -True or false of juvenile Internet addiction today-
- ― 若者のネット依存をめぐる虚と実 ―
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説明
つねに誰かとつながっていない不安で仕方がない.今日のネット依存の背景には,人間関係に対するこのような強い思い入れがある.それは,現代における社会関係の流動化の反映であると同時に,他者からの承認欲求を喚起する仲間集団の固着化の反映でもある.このような接続志向の社会において,人間関係から外されることを恐怖する感情こそが,インターネットを介した常時接続へと私たちを駆り立てている.だとすれば,インターネットの利用を禁止することによってではなく,むしろ日々の仲間集団を外部へと開かせることで,誰かとつながっていなければならないという絶えざる圧力を減じることによってこそ,私たちはネット依存の問題を解決することができるはずである.
収録刊行物
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- 情報教育ジャーナル
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情報教育ジャーナル 1 (1), 15-22, 2018
日本情報教育学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763073070848
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- NII論文ID
- 130007541055
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- ISSN
- 24335703
- 24326321
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可