安部公房の東欧体験

書誌事項

タイトル別名
  • Kōbō Abe's Experience of East Europe: A Communist in 1956
  • 安部公房の東欧体験 : 「コミュニスト」の一九五六年
  • アベコウ ボウ ノ トウオウ タイケン : 「 コミュニスト 」 ノ イチキュウゴロクネン
  • ――「コミュニスト」の一九五六年――

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説明

<p>本稿の目的は、一九五六年の東欧旅行が安部に与えた思想的影響の考察にある。チェコ人の民族的偏見への関心から、均質に見える集団内部に潜む様々な〈境界〉を見出す眼を獲得した安部は、民主集中制の限界を突破する新しい権力構造と、同質性ではなく多様性を志向する新しい共同体イメージとを発見した。この視点はその後起こったハンガリー事件への対応のなかで一度沈潜するものの、六〇年代以後の安部の問題関心へと繋がっていく。</p>

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 62 (12), 33-43, 2013-12-10

    日本文学協会

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