繊毛内タンパク質輸送装置の構築様式と機能

  • 加藤 洋平
    京都大学大学院薬学研究科生体情報制御学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Architecture and function of the intraflagellar transport machinery
  • センモウ ナイ タンパクシツ ユソウ ソウチ ノ コウチク ヨウシキ ト キノウ

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説明

ヒトのほとんどの細胞には一次繊毛という細胞膜から突出したオルガネラが存在する.そこにはさまざまな受容体やイオンチャネルが局在し,外部からのシグナルを感知する細胞のアンテナとして機能する.繊毛内へ受容体などを運んでいるのは,繊毛内タンパク質輸送(intraflagellar transport:IFT)装置と呼ばれる巨大なタンパク質複合体である.IFT装置は三つのタンパク質複合体(IFT-A複合体,IFT-B複合体,BBSome複合体)と二つのモータータンパク質(キネシン2とダイニン2複合体)を含み,全部で40種類以上のサブユニットによって構成されている.本稿では筆者らが「観るだけでわかるタンパク質間相互作用解析法(VIPアッセイ)」と改良型CRISPR-Cas9法を用いて明らかにしたIFT装置の構築様式と各複合体のサブユニットの機能について紹介する.

収録刊行物

  • 生化学

    生化学 90 (6), 766-780, 2018-12-25

    公益社団法人日本生化学会

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