大学病院に勤務する小児科の新卒看護師の特徴と就職1年後のアサーティブネスとバーンアウトの変化
書誌事項
- タイトル別名
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- Characteristics of Novice Nurses in Pediatric Wards at University Hospitals
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説明
<p>目的: 大学病院の小児科新卒看護師の特徴と就職1年後のアサーティブネスとバーンアウトの変化を明らかにした。これにより、大学病院の小児科に勤務する新卒看護師に対するサポート体制を構築するための知見を得ることを目的とした。</p><p>方法: 対象は日本の20の大学病院に勤務する新卒看護師のうち協力の得られた1,203人とした。 2003年6月をベースラインとし、対象を配属領域で小児科とそれ以外の領域(以下、他領域)で分類し就職1年後に追跡調査を実施した。ベースラインでは、最終学歴、同居者の有無、リアリティショック、診療領域配属希望、転職希望、職務満足(職場、給料、仕事量、超過勤務)、アサーティブネス、バーンアウトについて、就職1年後は看護師自身のケアの満足度、アサーティブネス、バーンアウトについて自記式質問調査を実施した。</p><p>結果: 有効回答は923人、このうち小児科の新卒看護師は50人(女性:47人、男性:3人)であった。平均年齢は、小児科23.1歳、他領域22.8歳であり有意差はなかった。</p><p>小児科の新卒看護師は、学歴は大卒(p<0.05)、家族との同居者(p<0.01)、診療領域配属が希望通りで満足な者(p<0.01)、就職1年後に満足のいくケアができていると感じている者(p<0.05)が他領域の新卒看護師よりも多かった。ケアの満足度を目的変数とし、有意差のあった項目を説明変数として解析したところ、配属希望において関連が認められた。</p><p>ベースラインでは、小児科の新卒看護師は、他領域の看護師よりもアサーティブネスが低く、バーンアウトリスクが高い傾向にあったが、1年後には、ベースラインよりもアサーティブネスが上昇し、他領域の看護師よりもバーンアウトリスクが低くなる傾向が認められた。</p><p>結論: 小児科看護師は、就職当初はアサーティブネスが低く、バーンアウトしやすい状況にあったが、希望した病棟で満足していることが就職1年後のケア満足度につながり、それがアサーティブネスの上昇やバーンアウトリスクの減少に寄与したと考えられる。</p>
収録刊行物
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- 日本看護管理学会誌
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日本看護管理学会誌 13 (1), 92-99, 2009
一般社団法人 日本看護管理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763083799168
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- NII論文ID
- 130007553795
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- ISSN
- 21896852
- 13470140
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可