牛白血病ウイルス感染症がと畜牛の血液性状と枝肉重量に与える影響の評価
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- 野津 昂亮
- 宮崎大学農学部獣医学科
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- 橋田 栞
- 宮崎大学農学部獣医学科
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- 三苫 修也
- 宮崎大学医学獣医学総合研究科
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- 久保 明子
- 宮崎県都城食肉衛生検査所
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- 有川 玄樹
- 宮崎県都城食肉衛生検査所
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- Mohammad Aref AGAH
- Animal Science Department, Faculty of Agriculture, Badghis Higher Education Institution
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- Heba M. EL-KHAIAT
- Faculty of Veterinary Medicine, Benha University
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- Thi Ngan MAI
- 宮崎大学医学獣医学総合研究科 Faculty of Veterinary Medicine, Vietnam National University of Agriculture
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- Thi Huyen NGUYEN
- Graduate School of Agriculture, University of Miyazaki
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- Eslam ELHANAFY
- Faculty of Veterinary Medicine, Benha University Graduate School of Agriculture, University of Miyazaki
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- Hala El DAOUS
- 宮崎大学医学獣医学総合研究科 Faculty of Veterinary Medicine, Benha University
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- 乗峰 潤三
- 宮崎大学農学部獣医学科 宮崎大学産業動物防疫リサーチセンター
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- 関口 敏
- 宮崎大学農学部獣医学科 宮崎大学産業動物防疫リサーチセンター
書誌事項
- タイトル別名
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- Assessment of Hematological Parameters and Carcass Weight in Bovine Leukemia Virus Infection in Slaughtered Beef Cattle
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抄録
<p>牛白血病ウイルス(BLV)に感染した牛の大部分は,無症候感染(AL)であるが,一部のBLV感染牛は持続性リンパ球増多症やB細胞性のリンパ腫である地方病性牛白血病を引き起こす。BLVはAL牛においても乳量の低下や免疫力の低下などの生産性に影響を及ぼす慢性消耗性疾患であることが知られているが,肉用牛における影響は明らかではなかった。そこで本研究は,と畜牛におけるBLV感染症の影響を評価することを目的とした。2015年から2016年にかけて宮崎県内のと畜場2か所において,997頭のと畜牛の血液を採取した。BLVに対する抗体を検出するELISAを用いてBLV感染の有無を調べた。主に肥育牛が含まれる60か月齢以下の若齢グループと,繁殖母牛が含まれる60か月齢超の老齢グループに分けて,BLV抗体陽性牛と陰性牛の間の血液性状と枝肉重量を比較した。その結果,ELISAに陽性を示した割合は若齢グループと老齢グループそれぞれ22.8%と24.9%であった。若齢グループにおいて,ELISA陽性牛の方が陰性牛に比べて白血球数およびリンパ球数が有意に高かった。また老齢グループにおいてELISA陽性牛の方が陰性牛に比べて白血球数,好中球数,リンパ球数および単球数が有意に高かった。枝肉重量には有意差が見られなかった。本研究の結果は,BLV感染が肉用牛の宿主免疫応答に影響を与える重要な知見となり得る。</p>
収録刊行物
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- 獣医疫学雑誌
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獣医疫学雑誌 22 (1), 43-48, 2018-07-20
獣医疫学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763083928320
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- NII論文ID
- 130007542834
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- NII書誌ID
- AA11157349
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- ISSN
- 18812562
- 13432583
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- NDL書誌ID
- 029188534
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可