抗ヘルペスウイルス薬 アメナメビル錠200 mg(アメナリーフ<sup>®</sup>錠200 mg)の薬理学的特性と臨床効果
書誌事項
- タイトル別名
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- Pharmacological profiles and clinical effects of amenamevir tablet as treatments for herpes zoster
- 新薬紹介総説 抗ヘルペスウイルス薬 アメナメビル錠200mg(アメナリーフ錠200mg)の薬理学的特性と臨床効果
- シンヤク ショウカイ ソウセツ コウヘルペスウイルスヤク アメナメビルジョウ 200mg(アメナリーフジョウ 200mg)ノ ヤクリガクテキ トクセイ ト リンショウ コウカ
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説明
<p>帯状疱疹は神経節に潜伏感染した水痘・帯状疱疹ウイルス(varicella zoster virus:VZV)の再活性化により生じるウイルス感染症であり,神経支配領域に一致して帯状に出現する疱疹と痛みが特徴である.アメナメビルは非核酸類似構造の抗ヘルペスウイルス薬であり,ウイルスDNA複製に必須とされるウイルス由来のヘリカーゼ・プライマーゼ複合体の酵素活性を阻害することで,抗ウイルス作用を示す.また,アメナメビルは代表的な薬物代謝酵素チトクロームP450(cytochrome P 450:CYP)の分子種であるCYP3Aで主に代謝され,糞中に排泄される.In vitro抗ウイルス試験の結果,アメナメビルはVZVに対しアシクロビルより高い抗ウイルス活性を示し,アシクロビル低感受性VZVに対しても抗ウイルス活性は減弱しなかった.国内帯状疱疹患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験では,アメナメビル400 mgを1日1回食後経口投与したところ,主要評価項目である投与4日目までに新皮疹形成停止が認められた患者の割合は81.1%であり,バラシクロビル塩酸塩に対する非劣性が検証された(P<0.0001,Farrington-Manning法をMantel-Haenszel型の調整に拡張した非劣性検定).副作用は10.0%(25/249例)に認められ,主なものはフィブリン分解産物増加(2.0%),心電図QT延長(1.6%),β-NアセチルDグリコサミニダーゼ増加(1.2%),α1ミクログロブリン増加(1.2%)等であった.以上から,アメナメビル錠1日1回400 mg投与は帯状疱疹治療における有効性と安全性が確認され,本邦において新たな治療選択肢になり得ると考えられた.</p>
収録刊行物
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- 日本薬理学雑誌
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日本薬理学雑誌 153 (1), 35-43, 2019
公益社団法人 日本薬理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763084265344
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- NII論文ID
- 130007556048
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- NII書誌ID
- AN00198335
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- ISSN
- 13478397
- 00155691
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- NDL書誌ID
- 029440437
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- PubMed
- 30643090
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- PubMed
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
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