14介-25-口-06 足関節底屈における瞬発的な筋力の加齢変化をもたらす要因:神経筋活動の筋間差という視点から

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抄録

<p> 本研究は、足関節底屈における瞬発的な筋力が加齢によって低下する理由について、下腿三頭筋の神経筋活動における加齢変化の筋間差、という視点から検討した。健常高齢者32名および若年者37名が、膝関節伸展位および屈曲位において、等尺性足関節底屈筋力をできるだけ速く全力で発揮した。瞬発的な筋力として、トルクを発揮してから100ミリ秒経過した際の底屈トルクを求めた。また、トルク発揮時における腓腹筋とヒラメ筋の筋放電量を計測した。その結果、膝関節角度によらず、高齢者の瞬発的な筋力は若年者と比較して有意に小さかった。膝関節角度の影響は年齢間で異なり、高齢者において影響がみられなかったものの、若年者では、膝関節伸展位におけるトルクが屈曲位におけるものよりも有意に大きかった。ヒラメ筋について、両年齢群ともに、筋放電量に膝関節角度の影響はみられなかった。一方、腓腹筋の筋放電量は、高齢者では膝関節伸展位での放電量が屈曲位よりも有意に小さく、若年者では逆の結果であった。以上の結果は、足関節底屈における瞬発的な筋力の加齢変化は、二関節筋である腓腹筋の神経筋活動の加齢変化により生じていることを示唆している。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763087481344
  • NII論文ID
    130007581643
  • DOI
    10.20693/jspehss.69.299_3
  • ISSN
    24241946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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