頭頸部がんに対する放射線治療の現状と展望

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  • 医学・医療のトピックス 頭頸部がんに対する放射線治療の現状と展望 : 頭頸部がんの定位照射
  • イガク ・ イリョウ ノ トピックス トウケイブ ガン ニ タイスル ホウシャセン チリョウ ノ ゲンジョウ ト テンボウ : トウケイブ ガン ノ テイイ ショウシャ
  • 頭頸部がんの定位照射

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抄録

<p> 定位照射は正常組織のダメージを極力抑え病巣へ大線量を投与する手法である. 頭頸部がんの放射線治療ではリンパ節転移の予防領域を照射することが多く, 初回から定位照射が用いられることは少ない. 定位照射は標準治療困難な高齢者や再発・二次がんへの再照射, あるいは残存病巣への追加照射として, 高い奏効率を示す有効なオプションである. 通常照射 (1回線量1.8~2Gy) の治療期間6~7週間に比して定位照射は1日~2週間と早期に終了することが多く, 早期有害事象が少ないことも利点である. 上咽頭癌では古くから再照射の有用性が知られており, 定位照射でも良好な成績が報告されている. 一方重篤な有害事象として (特に再照射時) 穿孔, 壊死, 感染, 動脈出血など致死的なものも考慮する必要がある. 再照射の予後因子として原発巣 (上咽頭癌等), 腫瘍体積, 全身状態, 手術の有無, 前回照射との照射間隔などがある. 最近再照射は強度変調放射線治療 (Intensity modulated radiotherapy: IMRT) や粒子線治療なども行われており, 利点, 欠点を考慮して治療選択を行うことが求められる.</p>

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