高齢者の定義について

書誌事項

タイトル別名
  • Definition of older people: Time to reconsider the definition?
  • コウレイシャ ノ テイギ ニ ツイテ

この論文をさがす

抄録

<p>2018年9月の時点で我が国の高齢化率は28%を超え,70歳以上の高齢者も20%を超えた.言うまでもなく日本は世界で最も高齢化が進んでいる国である.2025年頃には国民の約3分の1が65歳以上となることが予想され,平均余命も1960年に比べ,20歳近く延伸している現状を考えると,高齢者の定義を65歳以上とすることの是非を議論すべき時期になったと言わざるを得ない.日本老年学会,日本老年医学会はこのような背景を受けて高齢者の定義を再考するためのワーキンググループを立ち上げ,科学的な観点から提言を2017年に発表した.すなわち,身体的に日本人高齢者が若返っている客観的事実と支えられるべき高齢者を75歳以上とする日本人が多数を占めているという実情から,75歳以上を高齢者とし,65歳から74歳までを准高齢者とすることを提言した.活力ある社会を維持していくためには,65歳という暦年齢をもって高齢者と定義することを改め,元気で意欲のある高齢者が活躍するエイジフリー社会を創造していくことがますます重要となってくる.</p>

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ