体外受精適応となった女性の不妊経験への意味づけ過程——複線径路等至性モデリングを用いて——

書誌事項

タイトル別名
  • The Process of Finding Meaning in a Woman’s Experience of Infertility While Receiving in-vitro Fertilization: Trajectory Equifinality Modeling (TEM)
  • 体外受精適応となった女性の不妊経験への意味づけ過程 : 複線径路等至性モデリングを用いて
  • タイガイ ジュセイ テキオウ ト ナッタ ジョセイ ノ フニン ケイケン エ ノ イミズケ カテイ : フクセン ケイロ トウ シ セイ モデリング オ モチイテ

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抄録

<p>不妊治療を受ける女性たちは、治療に対する前向きな姿勢を維持し、妊娠できると望みを抱き、心理的な落ち込みや自己コントロール感の喪失を防ごうとする。しかし他方で、治療に専心するなかで、人生設計や将来展望が明確でなくなることも少なくはない。本稿では、体外受精の適応となったひとりの女性を対象にインタビューを行い、その不妊経験を経時的に捉えた。分析には、人間の発達や人生の径路を時間の流れと文化的・社会的背景とともに捉える質的研究法、複線径路等至性モデリング(TEM)を用いた。自らの価値観に沿った治療の選択をしつつ、大切にすべき価値観をさらに育て、また活動する場を広げながら、不妊という経験を意味あるものにしていった歩みを、転換点に焦点をあてひとつのモデルとして描き出した。それは不妊治療期間をどのように過ごすかという点でも示唆的であり、その経験には、生成継承性を発達課題とする成人期女性の有り様が捉えられた。</p>

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