<b>発達障害に合併する睡眠障害に対して</b><b>漢方治療が有効であった2症例 </b>

  • 武原 弘典
    兵庫県立尼崎総合医療センター漢方内科
  • 松川 義純
    兵庫県立尼崎総合医療センター漢方内科 松川医院
  • 田中 裕
    兵庫県立尼崎総合医療センター漢方内科 兵庫県立尼崎総合医療センターER 総合内科
  • 山本 修平
    兵庫県立尼崎総合医療センター漢方内科 兵庫県立尼崎総合医療センターER 総合内科
  • 堀谷 亮介
    兵庫県立尼崎総合医療センター漢方内科 兵庫県立尼崎総合医療センターER 総合内科
  • 西森(佐藤) 婦美子
    兵庫県立尼崎総合医療センター漢方内科 西森なおのてクリニック

書誌事項

タイトル別名
  • <b>Two Cases of Sleep Disorder with Developmental Disorders Successfully Treated with Kampo </b><b>Medicines</b>
  • 臨床報告 発達障害に合併する睡眠障害に対して漢方治療が有効であった2症例
  • リンショウ ホウコク ハッタツ ショウガイ ニ ガッペイ スル スイミン ショウガイ ニ タイシテ カンポウ チリョウ ガ ユウコウ デ アッタ 2 ショウレイ

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説明

<p>発達障害に合併する睡眠障害に対して漢方治療が有効であった2例を報告する。症例1はアスペルガー障害の15歳女子で,主訴は起床困難,入眠困難,易疲労性であった。陰血不足で肝気の昂りが抑えられず,緊張興奮状態に陥り易く上記症状が生じると考えた。抑肝散に甘麦大棗湯を併用し,起床困難は改善し毎日通学できるようになった。症例2は注意欠如多動性障害の17歳男子で,起床困難や倦怠感,易疲労性が主訴でしばしば緊張興奮状態となった。小建中湯内服で症状はやや改善傾向があったが,肝気を巡らす四逆散を併用後は毎日通学できるようになった。漢方医学では睡眠も含め精神の安定には血が重要であり,また幼少期は気血の不足がおこりやすいと捉えており,発達障害における二次障害の治療に際し補陰血に着目することが有用であると考えた。</p>

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