近赤外分光法を用いたダイコン煮物の調理特性

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タイトル別名
  • Cooking characteristics of simmered radich with near infrared spectroscopy

抄録

【目的】非破壊分析である近赤外分光分析法の真空調理も含めたダイコン煮物への調理予想への適用を検討した。<br>【方法】ダイコンは、北海道産(H29年10月購入)および徳島県産(H30年2月購入)を用い、上・中・下部の3部位に分け、標準セルキャップにセットし、生及び加熱調理後の試料について近赤外分光光度計(NIRECO製、NIRS6500)で透過反射スペクトル(800~2500nm)を測定した。また、測色色差計(日本電色工業(株)、ZE-2000)でL値、a値、b*値を測定した。ダイコン煮物の調味液は、試料重量に対して濃口醤油と塩で2.5%塩分濃度、糖分2.5%に調製した。鍋調理ではダイコン重量1.2倍量、真空調理ではダイコン重量0.4倍量にイオン交換水を用いて調製した。鍋調理は、調味液の中に上・中・下部の各3個を鍋に入れ、10分間加熱した。真空調理は、蒸し器で10分間加熱後、調味液を入れた調理袋に入れ1~2日間保存(4℃)した。データ解析は、VISIONソフトウェア(NIRECO社)にて処理した。<br>【結果】鍋調理後の北海道産ダイコンの近赤値と色差a*値、徳島県産生ダイコンの近赤値とa*値で高い相関が得られた。ともにセルロース由来の波長が選択されていた。徳島県産ダイコンで真空調理1日保存の近赤値と色差a*値で相関が高かった。北海道産生ダイコン試料でのa*値の検量線を用いて、徳島県産の鍋調理後試料を評価した結果、相関係数(0.78)となった。生ダイコン試料からダイコン煮物の醤油の浸み込み予測が推察された。調味料の浸み込みについて、現在検討中である。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763104267904
  • NII論文ID
    130007479214
  • DOI
    10.11402/ajscs.30.0_155
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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