【報文】 <i>Bacillus circulans</i> G22-10変異株によるα-グルカナーゼの生産と精製

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タイトル別名
  • [Regular Paper] Production and purification of α-glucanase from the G22-10 mutant strain of <i>Bacillus circulans</i>
  • Bacillus circulans G22-10変異株によるα-グルカナーゼの生産と精製
  • Bacillus circulans G22-10 ヘンイカブ ニ ヨル a-グルカナーゼ ノ セイサン ト セイセイ

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抄録

環状オリゴ糖のサイクロデキストランを生産するBacillus circulans T-3040株の変異株であるG22-10株を可溶性澱粉(SST)またはデキストラン(DX)を用いて培養した。G22-10株により生産された酵素はSSTとDXの両方を加水分解する活性を示し,両活性の比率も同程度であった。この酵素はネイティブゲル電気泳動(PAGE)分析でSSTとDXを分解する複数の活性ピークを与え,α-アミラーゼ処理により酵素活性のピークとタンパク質のバンドが低分子側にシフトした。このことから菌の培養中に生成した多糖と酵素が複合体を形成している可能性が示唆された。そこで,あらかじめα-アミラーゼで前処理した酵素溶液をQAE-ToyopearlおよびSephacryl S-200のカラムを用いて精製した。SSTとDXの両方の基質で酵素活性を測定し,両者の活性の比率がほぼ同等で,純度約75倍の精製酵素標品が得られた。この酵素はSDS-PAGEにより分子質量約52kDaの単一なタンパク質であることが示された。この精製酵素はSSTおよびDXを加水分解するほかに,マルトヘキサオース,イソマルトヘキサオース,サイクロデキストリン,サイクロデキストランをも分解したことから,α-1,4結合とα-1,6結合の両方に作用するエンド型α-グルカナーゼであることが明らかになった。

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