石川県の家庭料理 主菜の特徴
書誌事項
- タイトル別名
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- Ishikawa prefecture home cooking: main dishes
- 魚介類を中心に
- Focusing on seafood
抄録
【目的】石川県における主菜の特徴を検討した。<br>【方法】平成25~27年に実施した「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」の聞き書き調査(穴水町、金沢市、野々市町、白山市、小松市、白峰村)及び文献等により検討した。<br>【結果】1)主菜としては魚介類が中心であり、調理法としては、ゆで調理や煮魚が多く、また、一尾付け(尾頭つき)が好まれる。 2)山間部を除いて県内全域で出現するのはイワシ料理である。一時期、石川県のイワシの漁獲量が多かったことから、新鮮なものが入手でき、「塩煎り」として、ゆでたものに酢醤油をかけて、一度に数尾も食べていた。また、糠漬けは保存食となり、主材料としてだけではなく、調味料の代わりともなった。 3)ブリ類は、初夏のコゾクラからフクラギ→ガンド→ブリとなる冬期まで長期にわたって食されている。特に初夏のコゾクラは尾頭付きのまま煮魚にすることが多く、その煮汁はそうめんや野菜の煮物の出しとして活用された。 4)現在も消費量が多いものにカレイがある。夏はネジラガレイが主であるが、それ以外は口細カレイや笹ガレイの一尾付けの大きさのものを煮魚とすることが多く、白い方を表にして盛りつけた。また、甘エビも刺身より煮ることが多く、これらの煮汁も他の野菜の煮物の旨味として活用された。 5)主菜の食材として、麩の利用も多い。特に車麩は輪切りにして煮たものを卵とじとした。また、じぶ煮に欠かせないすだれ麩は生麩で出回っており、煮物の具材として使われた。 6)真宗王国の石川県では豆腐の消費も多く、地域により堅豆腐や茶碗豆腐などがあるが、併せて、おから(卯の花)もよく使われる。大鯛におからを詰めて蒸した「鯛の唐蒸し」は婚礼の料理であるが、小鯛の唐蒸しは日常の総菜でもあった。また、イカにおからを詰めて焼く「鉄砲焼き」は「(魚の)色つけ」や「どじょうの蒲焼き」と合わせて、魚屋で調理したものが売られ、夏の食卓には欠かせないものであった。
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 30 (0), 225-, 2018
日本調理科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763105244288
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- NII論文ID
- 130007479233
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可