単年および2年連続の側枝結縛処理がカキ'平核無'および'大核無'の果実発育に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effect of One Year or 2-Year-Successive Strapping of Lateral Branches on Fruit Development of Japanese Persimmon 'Hiratanenashi' and 'Otanenashi'

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カキ'平核無'および'大核無'成木を供試し,側枝への単年および2年連続の結縛処理が処理当年および翌年の生殖生長,栄養生長および果実品質に及ぼす影響を調査した.結縛処理当年では,'平核無'および'大核無'両品種において,連年結縛区および単年結縛区の着果率は対照区よりも高かった.連年結縛によって収穫果実の糖度が高まり,'平核無'では生育日数が短くなり,'大核無'では果実重が増加した.'平核無'の果実生長第1期における連年結縛区の乾物増加量は2年生枝でかなり少なく,乾物分配率は果実で顕著に増加した.単年結縛区の乾物増加量は新梢,葉,果実および2年生枝で多かった.連年結縛処理翌年では,両品種ともに新梢数が減少した.'平核無'で収穫期が遅れたものの,花数,着果率および果実品質には悪影響はみられなかった.以上のことから,単年結縛は側枝全体の乾物蓄積が促進されるのに対して,連年結縛は2年生枝乾物蓄積が抑制されて果実の乾物蓄積が増加することによって,結実安定,果実肥大および果実品質を向上させることが明らかとなり,栄養生長が旺盛な側枝への連年結縛は果実の安定生産に有効なことが示唆された.

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