STAMP/STPA によるハザード影響度に基づく 逐次的な安全解析方法の構築評価

  • 山口 晋一
    慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科
  • 白坂 成功
    慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of the Sequential Safety Analysis Method Based on the Related Severity of Hazards Using STAMP/STPA
  • STAMP/STPA ニ ヨル ハザード エイキョウド ニ モトズク チクジテキ ナ アンゼン カイセキ ホウホウ ノ コウチク ヒョウカ

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抄録

<p>システム開発の要件定義工程において,STAMP/STPA の適用により得られる損失シナリオから導出したコンポーネント安全制約を,開発へ直ちにフィードバックすることは,開発早期でより安全性の高いシステムを構築する上で重要である.本論文では,STAMP/STPA での解析対象となるコントロールアクションから抽出した非安全なコントロールアクションに優先順位をつけて解析を実施する手法を示した.非安全なコントロールアクションは,システムハザードに至り,そのハザードは損失を引き起こす.そのトレーサビリティを利用して,非安全なコントロールアクションに関連づくハザードの影響度から,安全解析の優先順位をつける.システム全体を構成する各要素に対して,本論文で提案する手法でSTAMP/STPA を適用し,優先順位の高い非安全なコントロールアクションから順次,解析する.その結果として得られた,損失シナリオから導出したコンポーネント安全制約を要件定義工程へ逐次的にフィードバックする.それにより,開発早期でのより安全性の高いシステム開発を目指した.そして,放射線治療装置へ適用することで,STAMP/STPA の実施における非安全なコントロールアクションへの安全解析の優先順位づけに対する課題の解決手法を提示することができた.</p>

収録刊行物

  • 安全工学

    安全工学 58 (2), 124-132, 2019-04-15

    安全工学会

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