鳥海山山体崩壊による埋没木の樹種同定と材色

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  • Identification and Colors of Wood Buried by a Sector Collapse at Mt. Chokai
  • チョウカイ ヤマヤマタイ ホウカイ ニ ヨル マイボツ ボク ノ ジュシュ ドウテイ ト ザイショク

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抄録

<p>平成26年秋,日本海沿岸東北自動車道の延伸工事に伴い,秋田県にかほ市の象潟インターチェンジ付近の工事現場から大量の埋没木が発掘された。これらは紀元前466年の鳥海山の山体崩壊による象潟岩屑なだれによって地中に埋まったと考えられ,学術的にも地域の文化遺産としても非常に貴重なものである。本研究では今後の埋没木の利活用や研究のための基礎的な知見を収集するために,埋没木の樹種を同定し解剖学的特徴や材色を明らかにした。埋没木39点について樹種同定を行った結果,クリ,コナラ属,ケヤキ,トチノキ,ブナ属,アサダ,スギが同定された。埋没木の材色は現生材とは異なり,クリおよびコナラ属は黒色,ケヤキは深緑色,ブナ属は暗い黄土色,トチノキは暗い黄灰色,アサダはこげ茶色,スギは緑灰色から茶色を呈していた。今後,樹種同定結果をもとに埋没木の強度特性や化学成分,材色変化機構との関連性を解明することが必要である。</p>

収録刊行物

  • 木材学会誌

    木材学会誌 65 (2), 102-109, 2019-04-25

    一般社団法人 日本木材学会

参考文献 (1)*注記

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