とけあい動作法による自閉症スペクトラム幼児の対人関係と言語行動の発達的変化

書誌事項

タイトル別名
  • The effects of Tokeai-dohsa method on the development of interpersonal and verbal behaviors in a girl with autistic spectrum symptoms
  • とけあい動作法による自閉症スペクトラム幼児の対人関係と言語行動の発達的変化 : 愛着と共同注意行動の形成を基盤にして
  • トケアイ ドウサホウ ニ ヨル ジヘイショウ スペクトラム ヨウジ ノ タイジン カンケイ ト ゲンゴ コウドウ ノ ハッタツテキ ヘンカ : アイチャク ト キョウドウ チュウイ コウドウ ノ ケイセイ オ キバン ニ シテ
  • based on the establishment of attachment and joint attention
  • 愛着と共同注意行動の形成を基盤にして

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抄録

<p>本研究では、自閉症と診断された3 歳8 カ月の女児に対して、対人関係と言語行動の発達的基盤である愛着と共同注意行動の形成を図るために、とけあい動作法の援助を行った。また、本児の愛着と共同注意行動の形成には両親の感受性と温かな態度が不可欠なことから、両親にもとけあい動作法の援助を行った。1 回の援助は50 分間で、約8カ月にわったて21 回のセッションを行った。動作法に対する反応の特徴から、援助の経過は3期に分けられた。</p><p>第Ⅰ期は、「快適な体験に基づく共同注意行動の出現」であり、対人関係においては「快適な身体の体験による愛着関係の形成」という特徴が、言語行動においては「発話に対する柔軟な態度と両親への呼びかけ」という特徴が見られた。第Ⅱ期は、「動作の共有体験に基づく共同注意行動の活発化」である。対人関係においては「両親や他児への共同注意行動の活発化」が、また言語行動においては「共同注意行動とことばの模倣の拡大」という特徴が見られた。第Ⅲ期は、「快適な体験に基づく両親の気もちの理解」で、対人関係においては「両親や他児との遊びの活発化」という特徴が見られ、言語行動においては「自他の気持ちへの関心や理解」という特徴が見られた。</p>

収録刊行物

  • 自閉症スペクトラム研究

    自閉症スペクトラム研究 12 (3), 37-48, 2014-05-31

    NPO法人 日本自閉症スペクトラム支援協会 日本自閉症スペクトラム学会

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