発達に課題のある児についての福祉センターでの ペアレントトレーニングのプログラム開発とその効果

書誌事項

タイトル別名
  • Devising the parent-training program and the effectiveness for children with developmental problems in a welfare center
  • ハッタツ ニ カダイ ノ アル ジ ニ ツイテ ノ フクシ センター デ ノ ペアレントトレーニング ノ プログラム カイハツ ト ソノ コウカ

この論文をさがす

抄録

<p>学齢期の発達障害児(もしくはその疑いのある児)に対する支援は急務であると言えるが、支援機関の数やサービスの不足が現状の問題として挙げられる。また、幼児期に療育を受けた児であっても、小学校入学を機に療育を終了し、学校や家庭での問題が浮上してくるというケースも少なくない。そこで本研究では、学齢期支援として幼児期に療育を経験した児の保護者に対して自治体(福祉施設)で行うペアレントトレーニングを開発、実施し、その内容と効果について検討した。集団形式の講義に加えてグループディスカッションや個別面接を行ったことや、毎回実施したアンケートの結果もプログラムに反映したことで、より保護者のニーズに即したプログラムを実施することができたと考えられた。実施した各質問紙の介入前後の得点の変化からは、保護者の対応方法の理解の促進、ストレスおよび抑うつ傾向の改善などが伺われた。児の不注意および多動・衝動性の改善も伺われたが、測定に実施したものが保護者評定による質問紙のみであったため、具体的な行動がどう変化したのかの確認も必要と思われる。また今後はフォローアップの実施も予定しており、その際のデータも踏まえた効果測定が望まれる。さらに実施場所が地域の福祉施設であったことから、終了後も自治体が行う相談支援事業の枠組みで、同一施設において相談を受けることが可能なプログラムとなった。</p>

収録刊行物

  • 自閉症スペクトラム研究

    自閉症スペクトラム研究 11 (2), 49-54, 2014-03-31

    NPO法人 日本自閉症スペクトラム支援協会 日本自閉症スペクトラム学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ