重機地拵え後の高木稚樹と草本類の発生ー代替的作業を行うタイミングの効果

DOI
  • 山崎 遥
    北海道大学大学院環境科学院
  • 間宮 渉
    北海道大学北方生物圏フィールド科学センター
  • 吉田 俊也
    北海道大学北方生物圏フィールド科学センター

書誌事項

タイトル別名
  • Establishments of tree saplings and forbs following site preparation: focusing on the timing of an alternative operation

抄録

<p>無立木地の更新補助作業として、掻き起し(地掻き)が広く行われている。その代替的な作業として、いったん除去した表層土壌・下層植生を、再度施工地に敷き戻す「表土戻し」は、稚樹の成長および埋土種子起源の実生を増加させる効果が知られている。しかし、その際、表土を堆積しておく期間が問題となる。作業効率上は期間が短いほうが望ましいが、下層植生がすばやく再生してしまうことは避けなければならない。そこで、異なる堆積期間(なし、2か月、1年)の作業を実施し、施工後の更新状況を比較した。堆積期間を長期化すると、埋土種子を作るキハダの実生密度は減少した。一方、シラカンバは、草本類の全体的な減少を介して、間接的に実生密度が増加していた。下層植生種についてみると、ササ類は堆積の長期化で現存量が大幅に減少した。しかし、根茎から発芽する高茎草本類の一部は、それらが前生植生として存在した量に応じて再生しており、堆積期間の影響は受けていなかった。これらの草本類が前生植生として多く存在する場合には、表土戻しの採用は不適切といえる。更新目的樹種、および立地条件に応じた堆積期間の得失についてまとめた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763112364544
  • NII論文ID
    130007645247
  • DOI
    10.11519/jfsc.130.0_269
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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