市民アンケートの結果にみる市林業行政の課題と展望―飛騨市の調査から

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タイトル別名
  • Issues and prospects for municipal forest administration -A questionnaire survey in Hida city, Gifu

抄録

<p> 市町村に地域森林管理の牽引者としての期待が高まっている。市町村が主として林業行政を推進するためには幅広い市民の意向を踏まえる必要があるが,市町村の実体は平成の大合併を経て変化している。合併からおよそ15年が経過した現時点において,改めて市民の期待や要望を把握することは自治体林政の推進において一定の必要性がある。 本報告では,2017年に岐阜県飛騨市で実施した市民アンケート調査の結果を報告する。岐阜県飛騨市は岐阜県北部に位置する自治体であり,豊富な森林資源を市内に有している。平成29年度に組織再編により林業振興課を新設したことから,市内全世帯を対象とするアンケートを実施した。結果として,回答者の過半数の森林所有者が森林の所在地や境界を把握していること,約半数が長期的には所有権の売却・譲渡あるいは管理委託を希望していることが分かった。また,望ましい森林を作るために期待する市林業行政については,林道や作業道の整備が最も多く,次いで獣害対策,木材の販路開拓の順となった。 社会の成熟とともに森林管理にも多様性を求められる今日,これまで以上に市民の意向を反映した市林業行政の必要性が認識された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763113567232
  • NII論文ID
    130007645269
  • DOI
    10.11519/jfsc.130.0_25
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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