テクノサイエンス・リスク社会における研究倫理の再定義

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タイトル別名
  • A Re-Definition of Research Ethics in a Society Dominated by Risk and Techno-Science
  • テクノサイエンス ・ リスク シャカイ ニ オケル ケンキュウ リンリ ノ サイテイギ

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抄録

<p> 捏造,偽造,盗用などの不正を行わず,真実を追求する研究を行うことは,20世紀初めまでに確立した研究倫理の中核であり,現代の研究者は,この倫理を尊重し,守らなければならない.1980年代から,世界的に研究倫理は,研究者だけではなく,政治や行政の取り組むべき課題となり,各国でシステムが構築されている.</p><p> ところで,現在の研究倫理は,研究者が遵守すべきとされた価値自由を中核にした「認識規範としての倫理」とされている.</p><p> しかし,科学が技術への利用を通じて社会に大きな影響を与えるようになると,原子力研究やヒトを対象とした研究のように「価値・実践的な倫理」も求められるようになっている.この2つの倫理は,相互に対立する側面があり,現代の研究倫理は,社会に対する責任を果たすために研究者や研究コミュニティによって新たな倫理を構築する必要がある.</p>

収録刊行物

  • 高等教育研究

    高等教育研究 20 (0), 11-29, 2017-07-31

    日本高等教育学会

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