血漿交換・呼吸管理を含む集中治療を要した後天性血友病A

書誌事項

タイトル別名
  • Acquired hemophilia A requiring plasma exchange and mechanical ventilation
  • 症例報告 第8回日本血液学会関東甲信越地方会 奨励賞 血漿交換・呼吸管理を含む集中治療を要した後天性血友病A
  • ショウレイ ホウコク ダイ8カイ ニホン ケツエキ ガッカイ カントウ コウシンエツチホウカイ ショウレイショウ ケッショウ コウカン ・ コキュウ カンリ オ フクム シュウチュウ チリョウ オ ヨウシタ コウテンセイ ケツユウビョウ A

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抄録

<p>56歳男性。前月に右腰部受傷歴がある。前日からの右腰痛,右大腿部痛により近医入院。右腸腰筋血腫を認めたため動脈塞栓術を施行するも奏効せず,翌日当院緊急入院。Hb 5.4 g/dlと貧血を認めたが,血小板減少やPT延長,DIC所見はなく,APTTのみ81.1 sと延長。APTTクロスミキシング試験は上に凸,血液凝固第VIII因子活性低下,第VIII因子様抗原量正常範囲内,第VIII因子inhibitor 130 Bethesda Unit/mlから後天性血友病Aと診断。Prednisoloneおよび活性型第VII因子の投与を開始するも反応なく,6日後血胸出現のため気管内挿管を要した。急速なinhibitor除去のためステロイドパルス療法とともに,血漿交換を開始した所,約2週間で出血傾向の軽減とAPTT短縮が得られ抜管した。後天性血友病Aの治療はステロイドが中心であるが,発症早期の出血が致死的となりうるため,この間の管理が重要である。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 60 (3), 191-196, 2019

    一般社団法人 日本血液学会

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