シイタケ原木林広葉樹当年枝の放射性セシウム濃度の樹種間差

DOI
  • 三浦 覚
    (国研)森林機構 森林総合研究所震災復興・放射性物質研究拠点
  • 金指 努
    (国研)森林機構 森林総合研究所立地環境研究領域
  • 伊東 宏樹
    (国研)森林機構 森林総合研究所北海道支所
  • 長倉 淳子
    (国研)森林機構 森林総合研究所立地環境研究領域
  • 平井 敬三
    (国研)森林機構 森林総合研究所立地環境研究領域

書誌事項

タイトル別名
  • Species variation of radio-cesium concentrations in currently growing branches of broad-leaved trees for mushroom logs

抄録

<p>福島原発事故による放射能汚染により東日本の広い地域でシイタケ原木林の利用が停止している。汚染の低い原木や菌床用オガ粉を生産するためには、利用可能な樹種の放射性セシウムの吸収特性の違いを明らかにする必要がある。そこで原発事故後に更新された広葉樹萌芽林において、当年枝の放射性セシウム濃度の樹種間差を調べた。調査は福島県田村市都路町内の広葉樹萌芽林のコナラ、クヌギ、ヤマザクラ、クリ、ケヤキの5樹種について、樹木の成長が停止している2016年12月から2017年3月の休眠期に当年枝を採取し、NaIガンマカウンター及びGe半導体検出器を用いてCs-137濃度を測定した。解析は同一林分で複数の樹種について、3ないし5個体が採取できた19林分を対象とした。複数樹種が成育する林分において、コナラは11林分、サクラは3林分、クリは3林分、クヌギは2林分で最も平均濃度が高く、コナラは他の樹種に比べて平均濃度が高くなる傾向を示した。放射性セシウムの吸収に対する樹種間差は存在すると考えれるが、生育環境の影響が強いため、自然環境下では顕著な違いは認められなかった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763114205056
  • NII論文ID
    130007645938
  • DOI
    10.11519/jfsc.130.0_783
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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