黒毛和種牛における発情発見方法と分娩率との関連性

  • 紀野 瑛里奈
    宮崎大学農学部 畜産草地科学科
  • 上松 瑞穂
    NOSAI みやざき
  • 北原 豪
    宮崎大学農学部 獣医学科 宮崎大学 産業動物防疫リサーチセンター
  • 大澤 健司
    宮崎大学農学部 獣医学科 宮崎大学 産業動物防疫リサーチセンター
  • 佐々木 羊介
    宮崎大学農学部 畜産草地科学科 宮崎大学 産業動物防疫リサーチセンター

書誌事項

タイトル別名
  • Associations of estrus detection procedures with the calving rate in Japanese Black cattle
  • クロゲワシュギュウ ニ オケル ハツジョウ ハッケン ホウホウ ト ブンベンリツ ト ノ カンレンセイ

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抄録

<p> 本研究の目的は,黒毛和種牛における発情発見方法と分娩率との関連性を分析することである.宮崎県に所在する黒毛和種牛の繁殖農場272 戸を対象として,発情発見方法に関するアンケート調査を実施し,各発情発見方法の実施手段と分娩率との関連性および複数の発情発見方法の組み合わせと分娩率との関連性を分析した.発情発見の各方法に関して,実施農場と非実施農場との間で分娩率を比較したところ,発情発見方法として鳴き声を用いている農場が用いていない農場よりも分娩率が高かった(53.1 ± 0.9% vs. 50.2 ± 0.9%;p < 0.05).また,発情発見方法が「粘液のみ」であった農場は,「粘液&行動&鳴き声」または「粘液&鳴き声」の組み合わせで実施している農場よりも分娩率が低かった(p < 0.05).結論として,本研究では牛の鳴き声を発情発見の一つとして用いることが分娩率と関連しており,発情の見落としや遅れを防ぐために,個々の牛に対する観察に十分な時間をかけることが繁殖成績を向上させるうえで重要であることが示唆された.</p>

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参考文献 (2)*注記

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