欧州連合におけるコンテンツ施策の考察

  • 井上 淳
    慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所准教授

書誌事項

タイトル別名
  • An evaluation of a measure of the European Union's content policy
  • 欧州連合におけるコンテンツ施策の考察 : 「欧州作品」のクオータ制の状況及び余剰分析
  • オウシュウ レンゴウ ニ オケル コンテンツ シサク ノ コウサツ : 「 オウシュウ サクヒン 」 ノ クオータセイ ノ ジョウキョウ オヨビ ヨジョウ ブンセキ
  • State of quota regulation of "European works" and its surplus analysis
  • 「欧州作品」のクオータ制の状況及び余剰分析

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説明

<p>欧州連合は、域内産業の競争力の強化及び文化の多様性の維持を図るため、コンテンツ政策を積極的に推進している。これまで、視聴覚メディア・サービス指令に基づき、放送等のリニア視聴覚メディア・サービスに、欧州製の作品、いわゆる欧州作品(European works)に対するクオータ制が講じられてきたが、2018年には同指令が改正され、Netflix等のOTTサービスを念頭に、ノンリニア視聴覚メディア・サービスに対しても適用されることとなった。本稿においては、クオータ制の経緯等を振り返るとともに、価値財の観点から余剰分析を行う。その結果、欧州作品の要件を、単に制作者の居住地といった外形的なものとする場合には、多様な価値観を受容するという便益を享受できず、社会的余剰が損なわれるおそれがあることを指摘する。</p>

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