日本の主要四島の高度分布とその地理的意味
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- 田中 靖
- 駒澤大
書誌事項
- タイトル別名
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- Hypsometry of the Four Main Islands of Japan
抄録
1. はじめに<br>日本の主要四島における海抜高度と面積の関係(ヒプソメトリ)について,地形種との関係の視点から再検討を行った。解析には標高データと地形分類データがセットになった1 kmメッシュデータ(若松ほか 2005)を用いた。海に囲まれた,いわゆる閉じた系としての地形のまとまりが自然地理学的な意味を考える上で重要であるため,本研究では主要四島よりも面積の小さい島嶼部は研究対象から除いた。ただし,研究対象とした地域の面積は,北方領土を除く日本の総面積の約98%を占めており,島嶼部を含む日本全体の傾向と読み換えてほとんど変わることはない。<br><br>2. 結果および考察<br>集計方法の工夫により,従来よりもノイズが少なく精度の高い面積―高度分布図(ヒプソグラフ)を作成することができた(図1)。この図および一定の割合で高度帯ごとの面積が減じる0~2700 mの区間のデータを用いて導いた近似式(図1中に示した式)から,主要四島の標高ごとの面積は,100 m 以下が約4分の1を占め,そこから100 m高度帯が上がるにつれてその面積が約4分の1ずつ減っていく分布構造を持っていることが分かる。<br>さらに細かく見ると,この分布構造は標高100 m以下,100~2700 m,2700 m以上の三つのセグメントに分けられると考える。この結果を地形分類データと合わせて検討すると,標高100 m以下の分布面積の特徴については最終間氷期以降の海面変動と人間活動により,100~2700 mについては流水による地形形成の「平衡状態」の解釈により,2700 m以上については森林限界より高い場所での激しい侵食作用と火山地形の卓越により説明できると考える。<br><br>文献<br>若松加寿江ほか 2005. 『日本の地形・地盤デジタルマップCD-ROM付』,東京大学出版会.<br>田中 靖 2018. 1 kmメッシュ数値標高モデルと地形分類デジタルマップに基づく日本の主要四島の地形構造.駒澤地理 54: 1-14.
収録刊行物
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- 日本地理学会発表要旨集
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日本地理学会発表要旨集 2019s (0), 151-, 2019
公益社団法人 日本地理学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763120966144
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- NII論文ID
- 130007628443
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可