<原著>Shakespeareの物語詩 : The Rape of Lucrece

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書誌事項

タイトル別名
  • On Shakespeare's Narrative Poem : The Rape of Lucrece

抄録

ShakespeareはSouthampton伯にVenus and Adonisを献呈する際,もし気に入っていただけたら,更に価値ある作品を献呈すると約束した。彼は翌年,伯爵に二作目の物語詩The Rape of Lucreceを献呈して,約束を果した。この作品は,現代の批評家からは,興味ある失敗作と考えられている。しかしこの物語詩は,当時の人々にはかなり人気のあった作品で,1655年までに,9版を重ねた。この作品は,大きく二つの部分に分れる。Lucreceへ向けられたTarquinの情欲を描く前半部分と,凌辱されたLucreceの嘆きと彼女の自殺を描く後半部分である。この作品は,1590代に人気のあった「嘆きの詩」の伝統を受け継いだものである。従って作品の主眼はLucreceの苦境と悲嘆の描写にある。前半の嘆きでは,彼女が夜,機会,時に向かって非難の言葉を向ける。後半は彼女の心情がトロイのエピソードによって語られる。特にトロイの人々を騙したSinonについてはTarquinと二重写しに語られる。

収録刊行物

  • 山野研究紀要

    山野研究紀要 2 (1), 41-51, 1994-03-25

    学校法人 山野学苑 山野美容芸術短期大学

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763121378432
  • NII論文ID
    110000033913
  • DOI
    10.24714/yca.2.1_41
  • ISSN
    24336424
    09196323
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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