P-227 褥瘡予防対策としてのポジショニングに関する意識・実態調査報告~職種毎のポジショニングに対する関わ り~

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抄録

<p>【はじめに】</p><p>公益社団法人埼玉県理学療法士会(埼玉県士会)に所属している理学療法士(PT)の「褥瘡予防対策としてのポジショニング」に関する意識と実態を明らかにすることを目的とした。</p><p>【対象及び方法】</p><p>埼玉県士会ホームページに褥瘡予防対策に関するWeb アンケートを掲載し、全会員(4042 名)に対し回答を求めた。調査期間は平成28 年9 月1 日から9 月20 日とした。</p><p>【結果】</p><p>116 件(急性期31 件、回復期22 件、療養20 件、老人保健施設18 件、その他25 件)の回答を得た。ポジショニングに関心のあるPT は97%、実践しているPT は90% であった。ポジショニング方法の決定頻度が高い職種はPT 81%、看護師(Ns)</p><p>57%、介護士(CW) 13% であった。一方、ポジショニング評価について、PT が個別に実施するとの回答が66%、多職種チームで実施するとの回答が28% であった。PT と連携をとる頻度の高い職種はNs 88%、PT 50%、CW 47% であったが、多職種との連携時にPT の67% が困っていると回答した。PT がポジショニングに活かせる能力としては、59% が姿勢や動作を評価できる点と回答した。</p><p>【考察】</p><p>埼玉県士会では所属施設によらず、多くのPT がポジショニングに高い関心を持ち、実践していることが明らかとなった。また、ポジショニング方法をNs が決定するとの回答も約半数あったが、評価は多職種チームではなくPT が個々に実施するとの回答が多くを占めていた。評価がPT 個別で実施され、決定した方法について多職種への伝達が不十分なことが連携に難渋している要因と考えられた。今後はPTの特性である姿勢・動作評価を活かし、多職種チームでの評価や連携手段の検討が必要と考えられた。</p><p>【倫理的配慮】</p><p>本研究は埼玉県士会理事会にて事業承認されたものである。アンケート実施時に目的や結果の公表を明記し、回答を得た時点で同意を得たものと判断した。また個人が特定されないよう、完全匿名でアンケートを実施した。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763121487104
  • NII論文ID
    130007623730
  • DOI
    10.14901/ptkanbloc.36.0_327
  • ISSN
    2187123X
    09169946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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