P-229 褥瘡予防対策としてのポジショニングに関する意識・実態調査報告~多職種連携について~
抄録
<p>【はじめに】</p><p>公益社団法人埼玉県理学療法士会(埼玉県士会)に所属している理学療法士(PT)の「褥瘡予防対策としてのポジショニング」に関する意識及び実態について明らかにすることを目的とした。</p><p>【方法】</p><p>埼玉県士会会員(4042 名)を対象とし、Web アンケートを実施した。アンケートは埼玉県士会のホームページに回答URL を添付し回答を得た。調査期間は平成28 年9 月1 日から9 月20 日とした。</p><p>【結果】</p><p>116 件の回答が得られた。ポジショニングの実施状況は90%であり、多職種チームで取り組むべきという回答が98%であった。実際の取り組みは73%が多職種で関わり、そのうちチームによる評価は28%、個々によるは45%であった。ポジショニングを決めている職種はPT が82%と最も多く、PT から多職種へのポジショニングの伝達方法は写真や絵付紙面73%、口頭</p><p>71%、直接みてもらう66%、より積極的にポジショニングに関わるために必要なことは多職種の協力と理解が85%と最も多かった(すべて複数回答)。ポジショニングの連携に困っていると答えた人は68%、困難な内容で多かったものは情報伝達、職員間の再現性の差異、知識・意識、実践・継続であった(自由回答)。</p><p>【考察】</p><p>ポジショニングに関わっているPT は多いが連携に困難さを抱いていることが分かった。アンケートからチームで取り組むべきとほぼ全員が回答しているが、チームによる評価は28%しか行えておらず、PT からの一方的な情報伝達にとどまっていると考えた。ポジショニングには多職種連携が欠かせず、チームとしてより円滑な連携はカンファレンスなどの具体的な取り組みが必要であると考えられた。</p><p>【倫理的配慮】</p><p>本研究は埼玉県士会理事会にて事業承認されたものである。アンケート実施時に目的や結果の公表を明記し、回答を得た時点で同意を得たものと判断した。また個人が特定されないよう、完全匿名でアンケートを実施した。</p>
収録刊行物
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- 関東甲信越ブロック理学療法士学会
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関東甲信越ブロック理学療法士学会 36 (0), 329-329, 2017
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763122712192
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- NII論文ID
- 130007623739
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- ISSN
- 2187123X
- 09169946
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可