ニワトリの骨格標本製作をとりいれた生物進化に関する探究学習
書誌事項
- タイトル別名
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- Inquiry learning on biological evolution by making skeletal specimens of chicken limb
- Practice at the junior high school
- 中学校での実践
抄録
<p>古生物学の近年の研究成果によると,現生の鳥類は獣脚類に属する恐竜から進化したとされている.この学説によれば,獣脚類恐竜とニワトリは近縁であり,骨格の形態の類似性に関する観察学習は,相同器官や生物進化に関する学習における探究学習に使える可能性がある.本研究では,鳥類と獣脚類恐竜の四肢の相同性に関する最近の研究成果を踏まえ,市販のニワトリの後肢約200本を入手し,皮や肉,軟骨を取り除いた硬骨教材セットを製作した.中学校第2学年「動物の世界」の授業において,生徒一人ひとりがニワトリの後肢の骨格標本を作る時間を位置づけた.生徒に生物の進化について実感を伴った理解に導くには,ニワトリの骨格標本の製作を通じて,骨格のつくりがどのようなものかを把握させ,獣脚類恐竜の後肢の骨の配列がニワトリとよく似ていることに気づかせた.その類似性が相同器官の例であり,進化の証拠であるという結論に至った.この実践から,相同器官や進化に関する探究活動を支える知識を得る手立てとして,ニワトリの後肢の骨格標本を作る活動が有効であることを提案する.</p>
収録刊行物
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- 日本科学教育学会研究会研究報告
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日本科学教育学会研究会研究報告 33 (8), 55-60, 2019-06-22
一般社団法人 日本科学教育学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763125444736
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- NII論文ID
- 130007665061
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- ISSN
- 18824684
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可