骨粗鬆症の疫学

  • 吉村 典子
    東京大学医学部附属病院22世紀医療センターロコモ予防学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Epidemiology of Osteoporosis:The ROAD Study
  • 骨粗鬆症の疫学 : 地域住民コホートROADスタディより
  • コツソショウショウ ノ エキガク : チイキ ジュウミン コホート ROAD スタディ ヨリ
  • ―地域住民コホートROADスタディより

この論文をさがす

説明

<p>わが国の運動器障害とそれによる運動障害や要介護の予防を目的として,2005年に設立された大規模住民コホートスタディROADの結果から,骨粗鬆症(OP)の有病率を推定したところ,腰椎L2-4の測定で診断した場合は男性で3.4%,女性で19.2%,大腿骨頚部の場合男性12.4%,女性26.5%となった.3年間の追跡でOPの累積発生率を推定したところ,腰椎では0.76%/年,大腿骨頚部では1.83%/年となった.同様にROADスタディの追跡調査結果を用いて,サルコペニアの累積発生率を求めたところ2.0%/年となり,フレイルの累積発生率は1.2%/年となった.さらに,OPの存在は将来のサルコペニアの発生リスクを有意に上げていることがわかった.加えて,OPの存在は将来のフレイルの発生リスクを有意に上げていることもわかった.この結果より,OPは骨折リスクを上げるだけではなく,サルコペニア,フレイルの発生のリスクを上昇させることもわかった.</p>

収録刊行物

参考文献 (10)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ