通所サービスを利用している高齢者のうつ状態と身体症状,精神症状および生活状況の関連

書誌事項

タイトル別名
  • Associations between Depressive States in Elderly Persons Who are Users of Transportation Services for Ambulatory Care and Their Physical Symptoms, Mental Symptoms, and Living Status
  • ツウショ サービス オ リヨウ シテ イル コウレイシャ ノ ウツ ジョウタイ ト シンタイ ショウジョウ,セイシン ショウジョウ オヨビ セイカツ ジョウキョウ ノ カンレン

この論文をさがす

抄録

<p>本研究は,在宅要介護・要支援の方でうつ状態にある対象の精神症状,身体症状の実態およびうつ状態の関連する要因を明らかにする.</p><p>研究対象者はA県内のデイケア,デイサービスに通所している65歳以上の要介護および要支援の認定者で,自分の意思を伝えることのできる111人である.調査内容は,基本属性,Geriatric Depression Scale;GDS-15簡易版,老研式活動能力指標の手段的自立,知的能動性,社会的役割の3つの下位尺度,ソーシャル・サポートのサイズ得点と交流得点,うつ状態の精神症状,身体症状である.</p><p>調査の結果GDS得点の5~9点の軽度のうつ状態は52人(46.8%),10点以上の重度のうつ状態は8人(7.2%)であった.GDSと相関があった項目でGDS得点を従属変数とするロジスティック回帰分析(変数増加法)で検討した結果,うつ状態の危険因子として,身体症状の数(odds ratio; OR=1.272)精神症状の数(OR=2.876)であった.一方うつ状態の改善因子にはソーシャル・サポートのサイズ得点(OR=0.891)であった.うつ状態の身体症状は心気的愁訴の訴えが多く,精神症状は「考えがまとまらない」「集中力が低下」「イライラ」「頭が悪くなったようだ」などであった.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ