クリゾチニブ投与後に複雑性腎嚢胞を発症したALK陽性肺癌に対し,アレクチニブ,セリチニブを投与した1例

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タイトル別名
  • Treatment of ALK-positive Lung Cancer with Crizotinib-derived Complexed Renal Cysts Using Alectinib and Ceritinib: a Case Study

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説明

<p>背景.ALK阻害剤であるクリゾチニブは,ALK以外にもc-METやROS1などを阻害することで抗腫瘍効果を示す半面,複数の分子を阻害することによって他のALK阻害剤とは異なる有害事象を来すことがある.症例.67歳,女性.咳嗽を主訴に来院し,胸部CTにより肺癌が疑われた.気管支鏡検査でALK融合遺伝子陽性肺腺癌と診断され,クリゾチニブの投与を受けたが,複雑性腎嚢胞を発症したために治療を中止した.殺細胞性抗癌剤による治療を行った後に,四次化学療法としてアレクチニブ,六次化学療法としてセリチニブを投与したが,複雑性腎嚢胞の再燃は認めなかった.結論.クリゾチニブ投与後に複雑性腎嚢胞を発症したが,その後アレクチニブおよびセリチニブを用いて治療可能であったALK陽性肺癌の1例を経験した.</p>

収録刊行物

  • 肺癌

    肺癌 59 (3), 260-264, 2019-06-20

    特定非営利活動法人 日本肺癌学会

参考文献 (10)*注記

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